当時、ブログの収入が好調なので調子に乗って中目黒に引っ越すことにしました。
その日、不動産屋で気に入った間取りのマンションを見つけて内見をしていました。もちろん不動産屋のスタッフも一緒です。30代半ばくらいの男性スタッフでした。
物件は中目黒駅から徒歩５分ほどの便利な物件で、家賃も嬉しい予算内。僕はけっこう気に入っていました。もしかしたらここに決めちゃってもいいかも、と。
その物件にはちょっと変わった点があって、トイレの壁には大きくて横に長い鏡が設置されています。上の図のように、用を足していると自分の姿がしっかりと写ってしまうのです。ちょっと恥ずかしい感じ。そこで事件は起きたのでした。
僕アハハ、これちょっと恥ずかしいなぁ。これだと自分が用を足している姿が鏡にしっかり写っちゃいますね〜。
僕がちょっと照れながら不動産屋のスタッフにそう言うと、
不動産屋のスタッフはい、脱糞してる姿が丸見えですね！
思わず、え！っとなった。だっぷん？今、脱糞と言ったのか？
…そ、そうですね、丸見えですね……
僕は平静を装ってそう答えたけど、内心、ややパニック状態です。だっぷん？
「脱糞」というのは日常会話で使う単語なのだろうか……
良い物件なのに、脱糞が頭をちらつく。いや、このスタッフと会うのは今だけだ。住んでからは関わりは無いはず。脱糞ごときでこんな良い物件を手放すのか？そんなことどうでもいいじゃないか。
だっぷん？
「すみません。もうちょっと他の物件も探してみます！」
結局、僕はスタッフにそう伝えて、その物件を去ったのでした。
