「犬派」に納得がいかない
あたし犬派〜♪
異議あり!「犬派」って言うけどさ、ドーベルマンも好きなの?柴犬が好きなだけでしょ?ね?ね?一部の犬種が好きなだけで犬全般が好きってことじゃないでしょ?それって「犬派」って言えるのかなぁ?猫は形はだいたい一緒じゃん。だから「猫派」って理解しやすいんだけどさ、犬って犬種によっていろんな形状してるじゃん。だからさ、具体的にどの犬なのか言ってもらわないとこっちとしては困っちゃうんだよね。「犬派」じゃなくてさ、おぬしはホントは「柴犬派」なんでしょ?ね?ね?ね?白状しなよ?ね?
(…え、なに、この人めんどくさい…)
「犬派?猫派?どっち〜?」という会話があるけど、僕は「犬派」という回答に何年も納得できていません。
犬派は本当にドーベルマンも好きなのか?
厳密な意味で「犬派」は存在しないとすら思っている。だって、
犬派は本当にドーベルマンも好きなのか?
チワワや柴犬やトイプードルが好きなだけなんでしょ?ね?ね?ウェルシュコーギーの可愛いお尻が好きなだけなんでしょ?ドーベルマンやダルメシアンも好き!って言い切れるのか?犬派なんじゃなくて、ホントは「チワワ派」なんでしょ?あるいは「柴犬派」なんじゃないの?
犬は猫と違って犬種によって形状があまりに異なる。だからチワワが好きな人がドーベルマンを好きとは限らないだろう。もちろんドーベルマンが人気が無いとかそういう話じゃない。ドーベルマンが好きな人は「犬派」というよりも「ドーベルマン派」だろうということだ。自分のことを「犬派」と言う人は特定の犬種が好きなんじゃないのか?
「猫派」は共通の猫イメージを持っている
「猫派」という回答には納得できる。猫の形状はだいたい同じだからだ。唯一、スフィンクスだけは毛が無くて好みが分かれるが、「猫派」と回答する者の頭の中ではほぼ同じ猫の形状(適度に毛がある猫)がイメージされているので、「猫派」は統一された猫像を共有できていると言える。「猫派」と答えたときにスフィンクスを想像する人はほぼいないだろう。
でも「犬派」と答える者のイメージする犬は様々だ。それはチワワかもしれないしミニチュアダックスフンドの可能性だってあるし、あるいはラブラドールレトリーバーかもしれない。「犬」は共通のイメージを持ちにくい。「犬派」各自が各自の犬像を持っている。だから「犬派」と気軽に回答するのは危険なのだ。
犬派は「犬派です!具体的には柴犬が好きです」と補足付きで回答してほしい
問題なのは、「犬派」という言葉はがあまりに茫漠で曖昧すぎて、何か答えているようでいて何も答えていないという点だ。それなのに「あたしは犬派です〜♪テヘヘ」と能天気に答えるその精神がヤバい。聞き手は「犬派」と聞いただけだと、どんな犬を想像したらいいのわからないのだ。会話が成立しづらくなってしまう。もっと具体的に説明してくれ!と思う。だから次のように回答してほしい。
犬派?猫派?どっち?
犬派です。具体的には柴犬が好きです!ちなみに犬派というか厳密な意味では「柴犬派」ですね。よろしくお願いします!
いいですね!
こんなふうに犬種を指定してほしい。
犬の性格が好きだとしたら「犬派」じゃなくて「犬の性格が好き」と答えてほしい
もう一点問題となるのが、犬派は「犬派」という回答の中に「犬の性格が好き」という意味を含めている点だ。てっきり「犬派」と言うので、犬や猫の外見の好みの話をしていると思っていたら、実は性格の話もしていて、微妙に会話が噛み合っていないケースがある。最初から「犬の性格が好き」と言ってほしい。だから、次のように回答してほしい。
犬派?猫派?どっち?
犬派です。犬の忠実でなつっこい性格が好きです!どうぞよろしくお願いします!
いいですね!
こんなふうに、犬のどういう性格が好きなのかを具体的に回答してほしい。これで「あ、この人の犬派っていうのは犬の性格が好きなことなのね」と理解できる。
いやまぁ別にどうでもいいんだけど……